2012年12月13日木曜日

被曝隠し、偽装請負認定 厚労省、8社に行政指導へ

鉛カバーを使った被曝隠しの構図

 東京電力福島第一原発で鉛カバーを使った「被曝(ひばく)隠し」が行われた工事の下請け会社8社について、厚生労働省は、違法な「偽装請負」 の状態で作業員を働かせていたとして是正指導する方針を固めた。
東電とグループ会社の東京エネシスには改善を要請した。
東電が否定してきた不正な多重請負構造が存在し、作業員の安全を脅かしていたと監督当局が認めた格好だ。
 原発事故の収束工事に絡み、東電を頂点に元請けから下請けが連なる構造を認定し、複数業者を指導するのは初めて。安全管理責任の所在があいまいな上、作業員は雇用状態が不安定で被曝隠しを拒みにくい立場にあったとみて東電やエネシスに監視強化を求めた。
 被曝隠しがあった昨年12月1日の配管工事は東電が発注し、福島県の建設会社ビルドアップを通じて子会社だったアクセス青森が請け負った。
鉛カバーで線量計を覆うよう指示したビルド元役員(アクセス社長)を含む12人が工事を担当。アクセスは請負契約なのに他社から10人を受け入れて直接指示していた。
【多田敏男】

 朝日新聞デジタル 12月10日(月)1時13分配信

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