40265筆の署名と弁護団からの「上申書」を提出!
2月22日、寒さ厳しい中、東京地検包囲行動に参加していただいた皆さま、
本当にありがとうございました!
当日は、武藤類子団長が高熱のために無念の欠席でしたが、東京検察庁前の歩道には、120人の福島からの告訴人を含め700人近い人々が集まりました。
告訴団が用意した「地検は起訴せよ! 東電は自首しろ!」という紙のプラカードを全員が掲げながら、地検にアピールしました。まさに前代未聞の光景でした。
受け取ったのは、東京地検公安部統括捜査官・上村亮氏でした。
代表者らは、「起訴をして責任を明らかにしてほしい」と訴えました。 代表者たちが提出している間、外では各告訴団支部の代表者や福島県内で農業ができなくなった農家の方たちが次々とマイクを握り、
「住み慣れた土地と家を追われた」
「長年続けてきた有機農業ができなくなった」
「原発がすべてを奪った、返してほしい」
「どうして加害者の罪が問われないのか」
「必ず起訴してほしい!」
と、必死な思いを語りました。
河合弁護士からは、なぜ告訴をしたかの意義についてのアピールがありました。
「戦争を除けば、福島の原発事故は最大の人災である。国を滅ぼしかねない事故を起こした東電の役員が一切の刑事処罰を受けないという、これ以上の不正義はない。このまま不正義を許してはいけない」
また広瀬隆さんが検察に向けて話した言葉に、参加者一同、心を揺さぶられました。
「昨年8月に告訴を受理してから、検察は何をやっているのか。3月11日、午後2時46分を期して、被災者の方に黙とうをささげた後、すぐ段ボールを持って、東京電力本店に強制捜査に入りなさい!」
続いて参加者は、東電本社前まで静かに行進し、東電に自首を勧めに行きました。
続いて参加者は、東電本社前まで静かに行進し、東電に自首を勧めに行きました。
東電のゲートの中に代表者10名が入り、その周りを福島からの参加者30名が囲む形で交渉が始まりました。
その他の参加者は、通りを隔てた反対側歩道に集まって、交渉を見守りました。
今回屋外の東電ゲートでの交渉したのは、外にいる参加者たちにも伝わるようにするためでした。今まで交渉のための東電を訪れた者に、東電がゲートを開けることはなかったということです。
東電側から受け取りに出てきたのは、広報部原子力センター所長會田満男さん。
「放射性物質ですべて汚染された。もう戻れない。こんな事故を起こしたのは誰だ。自首しなさい。」
このような声に東電は、「事故を起こしたことはお詫びする。要請書は上に伝える」と常套句の回答でした。
被告訴人(加害者)である前会長や前社長が出てくることはもちろんありませんし、現社長や役員たちがこうした場面に顔を出すことはありません。
広報担当者だけが、毎回毎回矢面に立たされているのです。
避難者である女性の、「仮設住宅に回ってくるのは東電の末端の社員。もう社員一人ひとりを責めようとは思わない。でも責任のある役員たちのことは、決して許さない!」と叫んだ声は、多くの参加者の気持ちでもあったと思います。
最後に佐藤副団長は、「強制捜査をしないで不起訴ということはあり得ない。すでに3人の子供が甲状腺がんの手術を受け、7人の子供にその疑いがある。それだけでも業務上過失致死ではないか。この告訴は単に誰かの責任を問うだけの運動ではなく、このままの国でいいのか、日本の民主主義を問う運動でもある。今後も被災者により沿って運動してもらいたい。」と結びました。
その後、参加者全員で再びシュプレヒコール。 「東電は自首しろ!」 「東電は責任をとれ!」 すっかり暗くなった新幸橋交差点に響き渡りました。
第1:上申の趣旨
告訴・告発人らは、本上申書において、本件告訴・告発事件の捜査について、次の諸点をふまえた捜査を強く求め、事案の真相解明のため、捜索押収や罪証隠滅のおそれのある被告訴人・被告発人(以下「被告訴人ら」という)の身柄の確保など、必要な強制捜査をなどを実施されるよう要望する。
第2:上申の理由
1 捜査機関は福島原発事故の深刻な被害に向き合い、必要とされるすべての捜査を遂げるべきである。
2 実況見分調書の作成
3 原発の耐震性、耐津波性について検討したすべての会議とその内容の稟議手続の精査
4 株主総会の質問に対する回答作成を検討した会議とその内容の稟議手続の精査
5 反原発市民団体からの申し入れに対する回答作成を検討した会議とその内容の稟議手続の精査
6 スマトラ沖地震時のインドにおける津波による電源喪失について
7 甲状腺ガン・甲状腺異常と本件事故の因果関係の専門的検討
8 結論
告訴・告発人らは、本件告訴・告発事件の捜査について、以上のような諸点を踏まえた捜査を成し遂げることを強く求める。上記のとりわけ3,4,5項の記載の捜査については、捜索押収や罪証隠滅のおそれのある被告らの身柄の確保など、強制捜査を行うことなしに事案の真相を解明することはできないものと思料する。必要とされる強制捜査などを実施されるように強く要望する。
ここ2,3ねん、検察不祥事が続き、国民の検察に対する信頼、支持は揺らいでいる、今こそ、「被害者とともに泣き、巨悪を撃つ」という検察の本旨に立ちかえり、国民の信頼、支持を取り戻すべきである。日本史上最大(戦争を除く)の禍(人災)、国家の滅亡を招きかねなかった厄災に対し、なす所なく終わるのであれば、国民は検察に対し深く失望するであろう。
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